
六角ロッド作りもいよいよファイナルプレーンの段階まで来ました。
以前パワーファイバーを内側にした六角合わせ穂を作った
ことがあるので、これまでの作業は経験があるのですが、
プレーニングフォームのテーパーを厳密にセットしての
ファイナルプレーンは初めての経験です。
以前のような勘ではなく、1/100mmまで測れるデプスゲージで
溝の深さを調整して未体験ゾーンに突入です。
で数々のトラブルに出会いました.....(泣)
フォームが削れる!マウスを狭くセットした仕上げ用プレーンに替えて
削るのですが、以前作ったアルミ製程ではないですが
真ちゅう製でもプレーンの歯がフォームの表面に時々
引っかかって削れてしまうことが判りました。
ラフプレーンでは問題なかったのですが、
仕上げ用プレーンは刃の角度が深いのが原因のようです。
使えないレベルではないですが
プレーニングフォームはやはり固い鉄製が良いようです。
誤差が大きい!最初の一本を、カンナ屑が出なくなるまで削り、
念のためノギズで寸法を測ったら、プレーニングフォームの
設定値より平均で0.15mmほど太くなっています。
ティップ部分だとラインウェイトが1番手変わってしまう誤差です。
デプスゲージとノギズで何度も測り直したのですが同じでした。
フォームの中央が少しへこんでいてプレーンの刃が浮いている
のかもしれません。
プレーニングフォームの設定を0.15mm浅めにセットして
もう一度削り直したら、何とか0.05mmの精度に収まりました。
1本折れた!ティップの先端の太さは0.75mm。まるでシャープペンの芯みたいです。
3本目を削り終わって4本目に取りかかろうとしたとき、
先端をうっかり手に引っ掛けて折ってしまいました。
細く削った竹片は、特に節の部分は非常に弱く、ほんのちょっと
の力で簡単に折れてしまうので細心の注意が必要です。
仕方がないので1本だけまた作ることにしました。
束ねて火入れができないので、どれだけ火が入るか心配でしたが、
竹片を3mm角まで細く削ってガンガン火入れしたら何とかなりました。
全部折れた!バット部分も削り終え、接着です。今回は金属製のプレーニング
フォームとデプスゲージのおかげで、隙間なくきれいな六角に
張り合わせることができました。
接着剤が硬化し始めたとき、ティップに少し曲がりが見つかったので
修正しようと手で曲げていたら、メリッという聞きたくない音。
先端から30cmの部分にヒビが入ったようです。もうだめだろうな〜
ちょっと力を入れたらやはり簡単に折れました。
3日間の作業がパーです(泣)
バキバキ折ってゴミ箱に叩き込みたい衝動に駆られましたが、
せっかく作ったので、作り直すにしてもせめてアクション
の確認をしたいと我慢です。
折れた両側を斜めにカットしてエポキシで接着し、
その上からラッピング用のスレッドを巻いて補強しました。
テーパーが悪い!マスキングテープでガイドを仮止めして#3ラインを通して
実際に振ってアクションを確かめることにしました。
まずベンディングカーブを確認します。トップから2番目の
ピン(260mm)のセッティングが狭すぎたのか少し不自然なカーブです。
でも振った感じも少しパワー不足ですが、それほど悪い
アクションではありません。次回この部分をもう少し太めに
作ればもっとシャキッとしたアクションになるでしょう。
ということで2回目のティップセクション作りに取り掛かりました。